公開日:2026/3/13
助成金活用と設備更新で進める老舗中華料理店の脱炭素経営
脱炭素導入までの流れ
・御崎飯店(みさきはんてん)は、鶴見区で長年親しまれてきた町中華として、ボリューム感のある本格中華料理と家族連れでも利用しやすい店づくりを強みとしています。幅広い年代の来店客を迎える中で、店内の快適性や安定した料理提供を支える空調、照明、冷凍冷蔵設備は不可欠ですが、導入から長期間が経過し、老朽化による電力・ガス使用量の増加や、突発的な故障が営業に影響を及ぼすことが懸念されていました。
・また、店内には蛍光灯照明や古い冷蔵ショーケースなど、更新の遅れている設備も残っており、省エネの観点からもその余地が十分にありました。
・おいしさと居心地の良さを守りながら、将来にわたって安定した店舗運営を続けるためには、計画的な設備更新が必要であったことから、横浜市の助成金の活用を検討し、環境負荷の低減と店舗経営の基盤強化を同時に実現する取組として、訪問支援・伴走支援を通じた脱炭素経営に着手することとになりました。
・今回の取組では、空調・照明・冷凍冷蔵設備を中心とした省エネ型設備への更新を行いました。設備導入にあたっては、横浜市カーボンニュートラル助成金を活用するなかで、アドバイザーから申請手続きにかかるフォローアップを受けながら進めました。
①空調設備については、最新の高効率機器に更新し、設置環境を踏まえて室外機を最適な位置に配置する計画としました。
②照明設備については、フロアおよび厨房を中心にLED化を実施し、残る未更新の照明についても、将来的なLED化を検討することとして整理しました。
③冷凍冷蔵設備については、大型冷凍冷蔵庫の更新に加え、テーブル型冷凍冷蔵庫や冷蔵ショーケースについても高効率機器への更新を検討することとしました。
・本取組により、基準年度(令和6年度)のCO2排出量約14トンに対し、高効率空調・LED照明・冷凍冷蔵設備更新を進めた場合、年間約2.4トンのCO2削減が見込まれます。その結果、CO2排出量は約11.6トンとなり、取組前から約17%の削減効果が期待されます。
・また、省エネ設備導入により電力・ガス使用量の削減が進み、エネルギーコストの低減と設備故障リスクの軽減にもつながります。
・さらに、売上計画とCO2排出量をあわせて管理することで炭素生産性(付加価値額/CO₂排出量)も約41%向上するなど、環境配慮と経営向上を両立する持続可能な店舗運営が可能となります。
・未更新設備については、今後も助成金活用を視野に入れながら段階的に改善を進め、より快適でより地域に根差した飲食店を目指します。
厨房の様子(LED照明に更新後)
店内の様子(LED照明に更新後)
・御崎飯店様には日々の営業で忙しい時間帯の合間を縫って訪問したり、Eメールで必要な情報のやりとりをしたりするなど、きめ細かく寄り添った支援に心がけました。
・また規模の大きくない飲食店でも、助成金を上手に活用することで、無理なく省エネ(脱炭素)と経営向上を両立できることがイメージいただけたかと思います。
・まずは老朽化した設備の“気になるところ”から一歩踏み出すだけで、確実な効果が見えてきますので、ぜひ他の飲食店等の皆さまにも、本事例を参考にしていただきたいと思います。
