経営にどう関係する?中小企業が押さえておきたい脱炭素経営の基本用語7選
公開日:2025/12/26
脱炭素化の流れが加速する中、横浜市内の中小企業様にも、環境配慮と経営の両立が求められる状況となっています。横浜市には、製造業や物流業が集積しており、取引先からの脱炭素経営への取組状況の開示や、CO₂排出量削減への協力依頼が年々増えてきています。
今回は、脱炭素経営の理解に欠かせない基本用語を7つ挙げて、分かり易く説明します。
① カーボンニュートラル
事業活動などで排出したCO₂と、植林や省エネ、再生可能エネルギーの活用などによって吸収・削減したCO₂を差し引き、全体として排出量を実質ゼロにしようという考え方です。
日本政府は「2050年カーボンニュートラル」達成を目標に掲げており、今後は企業規模を問わず、社会全体での取組が求められます。中小企業にとっても、将来的な取引継続や事業機会の確保という観点から、無関係ではいられないテーマとなっています。
② 脱炭素経営
CO₂削減を単なる環境対策としてではなく、経営戦略の一部として位置づける取組です。
省エネや再生可能エネルギー導入によるコスト削減だけでなく、取引先からの信頼向上、受注機会の確保や補助金・支援制度の活用など、経営メリットも大きい点が特徴です。
③ 炭素生産性
「1トンのCO₂排出でどれだけの付加価値を生み出したか」を示す指標です。
一見すると、「売上が増えれば、生産量もエネルギー使用量も増えるのだから、CO₂排出量も増えてしまうのではないか」と感じる方も多いかもしれません。しかし炭素生産性の考え方では、CO₂排出量を単純に減らすことだけが目的ではありません。
省エネ設備の導入や工程改善、生産効率の向上などにより、
「同じCO₂排出量で、より多くの付加価値を生み出す」あるいは「付加価値を伸ばしながら、CO₂排出量の増加を抑える」といった状態を目指します。例えば、売上が増加してエネルギー使用量が一定程度増えたとしても、それ以上に生産性や付加価値が向上していれば、炭素生産性は高まります。
環境負荷と生産性を同時に評価できるため、企業の競争力を測る新しい経済指標として注目されています。IDECの伴走支援においても、この指標を使用して脱炭素経営を進めようとしています。
④ Scope1・2・3(温室効果ガス排出区分)
企業の排出量を整理する国際基準です。
- Scope1:自社の燃料使用などによる直接排出
- Scope2:購入した電力等による間接排出
- Scope3:原材料調達や物流などサプライチェーン全体の排出
近年、大企業を中心にScope3の算定を進めており、その過程で取引先である中小企業にも排出量データの提供を求める動きが広がっています。
⑤ 再生可能エネルギー
太陽光や風力など、枯渇しないエネルギー源です。
横浜市内でも自家消費型太陽光の導入や、再エネ電力メニューの選択が広がっています。初期投資が必要な場合もありますが、長期的にはコスト削減やCO₂排出量削減につながる取組です。
⑥ エネルギーマネジメント
電力や燃料の使用量を「見える化」し、効率的に管理する取組です。
特別な設備投資を行わなくても、使用量の把握や運用改善から始められるため、脱炭素経営の第一歩として多くの中小企業に適しています。省エネの第一歩として効果が高く、補助金制度とも相性が良い分野です。
⑦ カーボンフットプリント(CFP)
製品やサービスのライフサイクル全体で排出されるCO₂量を数値化したものです。
製造業が多い横浜市においては、今後、取引先からCFPの算定依頼を受けるケースが増えていくものと思われます。
これらの用語は、脱炭素経営を進める上での『共通言語』となるものです。
まずは基本的な意味を押さえ、自社の状況に合わせて取組を検討することが重要です。
横浜市としても、中小企業の皆さまが環境と経営の両立を図れるよう、支援を行ってまいります。
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