SDGsと脱炭素の違いとは? 中小企業のための基本解説

公開日:2026/1/16

「脱炭素って最近よく聞くけれど、正直よく分からない」
「SDGsと何が違うのだろう?」
最近、このような疑問を感じたことはないでしょうか。ニュースや行政の資料、補助金・支援制度の案内などで、“SDGs”や“脱炭素”という言葉が並んで使われる場面が増えています。
一方で、それぞれの意味や違いが分からないまま、「何となく重要そう」「対応しなければいけない気がする」「結局どちらに取り組めばよいの?」と感じている中小企業の方も多いのではないでしょうか。
本コラムでは、SDGsと脱炭素の基本的な考え方を整理しながら、「何が違うのか」「どう関係しているのか」を中小企業の視点で分かりやすく解説します。
あわせて、自社の経営や日々の取り組みにどう結びつけて考えればよいのか、そのヒントもご紹介します。

SDGsとは何か

SDGs(エス・ディー・ジーズ)とは、Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称で、2015年に国連で採択されました。2030年までに達成すべき17の目標と169のターゲットで構成されており、世界共通の指針として、国や自治体、企業、市民がそれぞれの立場で取り組むことが求められています。

SDGsの特徴は、その対象範囲の広さにあります。環境問題だけでなく、貧困や教育、ジェンダー平等、働きがいのある雇用、産業振興、地域づくりなど、社会・経済・環境を横断した課題が網羅されています

中小企業にとってSDGsは、「何か特別な活動をしなければならないもの」というよりも、「日々の事業活動を社会課題と結びつけて整理・発信するための考え方」と捉えると分かりやすいでしょう。自社の事業や強みが、17の目標のどこに関係しているのかを整理することで、企業の姿勢や価値を社内外に伝えやすくなります。

(参考:公益財団法人日本ユニセフ協会 SDGs17の目標

脱炭素とは何か

脱炭素とは、地球温暖化の主な原因とされる二酸化炭素(CO₂)をはじめとする温室効果ガスの排出量を、実質ゼロに近づけていく取り組みを指します。「カーボンニュートラル」や「ゼロカーボン」といった言葉も、ほぼ同じ文脈で使われています。

企業活動における脱炭素の具体例としては、エネルギー使用量の把握、省エネルギーの推進、設備更新による効率化、再生可能エネルギーの導入、燃料転換などが挙げられます。特徴的なのは、排出量を数値として把握し、削減効果を“見える化”しながら継続的に改善していく点です。

脱炭素は、SDGsの中でも特に環境分野、気候変動対策に焦点を当てた取り組みであり、比較的テーマが明確であることから、具体的な行動につなげやすい側面があります。

SDGsと脱炭素の違いと関係性

SDGsと脱炭素の違いを一言で表すと、「枠組みの大きさ」にあります。

SDGsは社会全体の持続可能性を示す包括的な目標であるのに対し、脱炭素はその中の一つの重要なテーマです。

脱炭素は、SDGs目標13「気候変動に具体的な対策を」に直結する取り組みであり、省エネルギーや再生可能エネルギーの活用は、目標7「エネルギーをみんなに そしてクリーンに」にも関連します。このように、脱炭素はSDGsの複数の目標と深く結びついています。

そのため、「SDGsに取り組むか、脱炭素に取り組むか」という二者択一ではなく、脱炭素の取り組みを

SDGsという大きな枠組みの中に位置づけて考えることが重要です。

中小企業にとっての実践ポイント

中小企業にとって、「脱炭素=多額の設備投資が必要」「専門知識がないと難しい」というイメージが先行しがちです。しかし実際には、必ずしも大きな投資から始める必要はありません。

過去のコラムでもお伝えしているように、例えば、電力や燃料の使用量を把握すること、照明をLEDに切り替えること、空調や機械の使い方を見直すことなど、日常業務の延長線上にある取り組みも、立派な脱炭素の第一歩です。これらはコスト削減や業務効率化につながる場合も多く、経営面でのメリットも期待できます。

こうした具体的な行動を、SDGsの視点で整理し、「環境への配慮」「働きやすい職場づくり」「地域への貢献」といった価値とあわせて発信することで、取引先や金融機関、求職者からの評価向上にもつながります。

横浜市内企業の脱炭素化に向けた取組事例を本Webサイトに随時更新していますので、ぜひ参考にしてみてください。

支援制度や連携を活用する

脱炭素やSDGsへの対応は、企業単独で抱え込む必要はありません。

国や自治体では、中小企業向けに相談窓口や専門家派遣、補助金・助成金など、さまざまな支援制度が用意されています。

まずは自社の現状を把握し、「できることから少しずつ」進めることが重要です。支援制度を上手に活用しながら、無理のない形で取り組みを継続していくことが、結果的に持続可能な経営につながります。

★横浜市 脱炭素化支援情報はこちら

まとめ

SDGsは社会全体の持続可能性を示す大きな枠組みであり、脱炭素はその中核をなす重要なテーマの一つです。

両者の違いを正しく理解し、脱炭素の取り組みをSDGsの文脈で整理することで、中小企業でも無理なく実践につなげることができます。

将来を見据え、自社の強みや事業と結びつけながら、一歩ずつ取り組みを進めていくことが、これからの企業経営に求められています。

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